バッグにつけているキー・ホルダーからコアラとパンダ
と呼ばれるようになった2人の中学生の物語
1、最後の公式戦を迎えて
バスケット部のツイン・タワー、コアラとパンダは小学生時代、ミニバスで同じチームに属し、中学でも息の合ったプレイを見せていました。クラスもずっと一緒でした。3年の夏、いよいよ最後の公式戦、負ければ引退、新チーム結成という時期が来ました。🏀
2、火起こし競争の思い出
1年生の遠足はフィールド・アスレチックと飯盒炊爨で、火起こし係は火起こし器自体を技術の時間に作り、練習を重ね、当日を迎えます。別々の斑に属するコアラとパンダは共に手先が器用で、見事な火起こし器を作り、驚くべきタイムで火起こしに成功しました。何と同時だったのです。ストップ・ウォッチを持った担任がビックリするほどのタイムだったのです。勿論、コアラ宅のテーブルが少し焦げているのは誰も知りません。🔥
3、グー・タッチにパーを出すパンダ
2年生の合唱コンクール、コアラはソプラノ、パンダはアルトのパート・リーダーを務め、クラスを学年優勝に導きます。順位発表を聞いて、コアラはパンダとグー・タッチをしようとしたのですが、パンダはパーを出し「パーの勝ち」と叫び、クラスは爆笑。✊
4、コアラとパンダの約束
他にもエピソードはたくさんあるのですが、1年1学期の通知表を見せ合った時、共にオール4と知り、「バスケ部引退したら、勝負しよう」と約束。勿論、途中経過は秘密。🖌
5、最後の夏
1回戦は圧勝、2回戦はシーソーゲームの末の勝利、そして迎えた3回戦。パス・コースを読まれ、高さで圧倒され、スピードについていけず、夏が終わりました。🎇
6、約束の日
最後の公式戦が終わり、迎えた終業式、コアラとパンダは緊張しながら、通知表交換。24か月前の評定合計は36と36、今回は夏の3回戦のようでした。🏫
7、独学の限界
コアラはコツコツと火起こし練習をしているうちにテーブルを焦がすようなタイプ、パンダはパー・タッチで分かるように、自分から変わったことを仕掛けるタイプ。
これだけで断言は出来ませんが、前者は積み上げ型、後者は閃き型かも知れません。
中学の校内定期考査では、前者が高得点になりやすいのは間違いありません。閃きを要求する問題が出されることはないと思われます。
そして、通塾を好み、通塾で伸びるのは前者、通塾を避けがちなのが後者であることが多いのです。🖊
複数の実話を組み合わせ、脚色したものです。
