問題文を理解するためのスキル

[書 名] 『 AIに負けない子どもを育てる 』
[著者名] 新井 紀子   

[出版社] 東洋経済新報社 

 刺激的なタイトルの本ですが、学校や塾などの教育に携わっている人や子育て中の人、そして将来これらに携わる人にぜひお勧めしたい一冊です。読み進めながら、「なるほど!」「だからか!」と納得させられる内容です。🎐
 小学校教員をしている教え子たちから、次のような話を聞くことがありますが、本書を読むと、その背景が分かります。🍎

「算数の文章題を解けない生徒の多くが、『問題で何を聞かれているかわかる?』と聞いても答えられない。図にすれば解けるのだろうけど、図にすることができない。だからドリルは満点でも、文章題の答案は真っ白のままという生徒は少なくない」と。🌄

 筆者のグループが中心となって考案した、「基礎的・汎用的読解力を測るリーディングスキルテスト(RST)」は、実施時間35分で6分野7項目が出題されます。📚

その目的は、文章の読解力を向上させることです。🏫

 

方法と内容

1.係り受け解析、

2.照応解決、

3.同義文判定、

4.推論、

5.イメージ同定、

6.具体例同定 

この6つの分野に分けられます。🛫

「同義文判定」に関する問題を紹介します。🚢

 

(設問1)次の2つの文は、同じ意味か。
「幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた。」

「1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた。」


答えは、「異なる」です。この設問への中学生の正答率は、「同じ」「異なる」の二択の問題なのに、57%しかないそうです。🦁


(設問2) 次の文脈において、後の空欄にあてはまるものを選択肢から選び、番号で答えよ。「Alexは男性にも女性にも使われる名前で、女性の名Alexandraの愛称であるが、男性の名Alexanderの愛称でもある。
Alexandraの愛称は、(        )である。

[選択肢]

1.Alex  2.Alexander 3.男性 4.女性 


 
筆者は、「字が読め、十分な語彙量があっても、不自由なく文章を読むことはできない」と言います。🐅

そして、「行間」をくみ取る前に、「行中」を読む必要があり、そのために、「機能語」を正しく使えるようになることが大切だと述べています。🐼

 では「機能語」とは、何なのでしょうか。🐈

筆者は、文章を正確に読解するには、学校教育で学ぶ知識と、普段の生活や外部からの情報から知る「常識」が必要だと言います。🦘

この常識が欠けていると、正確に理解できないことが多いのだと言うのです。🐻
 
このRSTのテストを「新人研修」に使う企業も増えているとか。🌑

その結果、このようなアドバイスをすることもあるそうです。🌒

「この人は、面接では背筋もピンとして、はきはきと答えたのが好印象だったのでしょう。営業職を、と思ったかもしれませんが、コンプライアンスを守れません。マニュアルや約款を読めないからです」🌎

作業がワンテンポ遅れる子には、

1.集中力が途切れている。

2.課題を聞いても指示がわからない。

3.指示は分かっても何をすればよいか考えつかない

などの原因が考えられるそうです。★

また、「図形を正しく並べよう」という目標を書きとらせるとき、文単位で写すか、文節単位か、語単位か、文字単位で写すかで、写すのにかなりの時間差があるそうです。💻

では、どうしたらこの差をなくすことができるのでしょうか。🎇

 漢字や語彙のドリルも、しすぎてはかえって良くないというアドバイスもありますが、なぜなのか、皆さん、気になりませんか。🛫

 筆者は、「読解力を培う授業」として実際に行った3種類の「紙上授業」を紹介しています。🌒

小学生と中学生の授業が紹介されており、非常に参考になります。

筆者の考えはこうです。🎸

「子どもたちの読解力を培うのは国語だと多くの人が考えているはずです。でも、RSTの結果が示す現実は、小中学校や高校の国語の授業がそのように機能していないことを示しています」と。🐋

その根拠は何でしょうか。🐡
筆者は、「意味がわかって読めるため」の具体的アドバイスを、

1.幼児期 

2.小学校低学年 

3.小学校中学年

4.小学校高学年 

に分けて提示しています。⏰

これは現場の教師だけでなく、現在幼児や小学生をお持ちの保護者にとってとても意味のあるアドバイスとなっています。⌛

「基礎的・汎用的読解力を測るリーディングスキルテスト(RST)」を具体的に知りたい人は、数々の賞を受賞したAIvs教科書が読めないこどもたち』を御覧ください。🐓

 私も読んだことがあります。🏓